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3-1 歯列不正・不正咬合は病気か?

広辞苑で病気という言葉を調べると、【生物の全身または一部分に生理状態の異常を来し、正常の機能が営めず、また諸種の苦痛を訴える現象】とあります。歯列不正があっても、ご飯が食べにくいと訴える人はほとんどいないし、虫歯と違って急激な痛みが伴うわけではないので、病気に該当しないのでは思っている人も多いのではないでしょうか。歯列矯正の治療に保険が適応されないのをみると、国も歯列不正を病気と認識していないのかもしれません。

しかし、よく考えて欲しいのでありますが、ちゃんとご飯を食べているつもりでも、不正咬合で咀嚼が充分行われず、胃腸に負担をかけているのではないでしょうか。あるいは、歯列不正で歯が磨きにくく、すぐにではないが、いずれ虫歯や歯周病になるのではないでしょうか。つまり、歯列不正は、急激な身体の異常や不調を引き起こすものではないが、徐々に身体へ負担をかけているのです。平均寿命が延びている現代だからこそ、後々になって、歯列不正が問題を引き起こす危険性が高まっているのです。

最近、睡眠時無呼吸症候群 という病気をよく耳にしますが、肥満でなくても、下顎が後退した不正咬合が原因となっている場合がよくあります。これなども、子供のうちに歯列矯正をすれば防げる可能性があるのです。

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